東京厚生年金会館 大ホール

今日は、12年ぶり(?)に厚生年金会館へ行ってきます。
ちなみに12年前というのは、93年のスピッツ「Crispy!」のツアー。
結婚式場があるって話になって、マサムネさんが「4人とも独身なんで
誰か結婚して下さい」って言って「それでいいのか?」ってつっこまれてた。
ほんとに昔話みたい。当時のスピッツと今のLOSTは同じ歳くらいですね、きっと。

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厚生年金は年季が入ってた。変わらず階段のフチが光って眩しいところで。
これだから結婚式場のイメージなんだよね、きっと。サイリュウム禁止とか書いて
貼ってあるのもらしい感じ。なんだか幅に対して奥行きが狭い。そして床が斜め。

昨日の余韻で頭の中に学園モノのイメージがぐるぐるしていたせいか
歌詞の情景がどんどん浮かんで何度も泣きそうになった。
歌だけじゃなく、教会通りの前の、僕にとっての思い出の風景…みたいな言葉にも。
ここまでそんな気分になるのは初めてだった。

頑張ってるふりなんてしなくてもいいんだよ
ありのままのその姿が君の生きた証

同じ歌詞をほかの人が歌ったらちっとも気に止めないと思う。
なぜかLOST IN TIME だったら真剣に聞いてしまう。
でも同じように泣きそうなそぶりのひとがまわりに何人もいるのを
見てるうちに冷静になってきた。わたしは今日の気分で引き込まれてる気もしたし。
あとは思いきり笑顔で見てるか歌ってるかのどっちかだったと思う。

ここのところ聴くのはスネオさんの「カナシミ」がメインだったうえに
全く歌詞も見てないから、サンカクが星なことにここでやっと気付いた。
冬は星がたくさん見えててるから「三つ」ってイメージ無いんだもん。

この会場なのはストリングスが入るからじゃなかったっけ?と思ってたら
最後の「きのうのこと」の途中で背景の赤い幕が開いた。
息を吸い込んでちょっと止めた。背中全体に鳥肌たつような気がした。

ダブルアンコールされて、やれる曲はないけど、ってもらった寄せ書きを持って
出てくるだけ来てくれた。あんなの10年くらい前にしたことあるな、と思って。
やっぱり、学園モノをつい真剣に見てしまうときみたいな気分なのですよ。
10年後20年後の彼らがどうなるか、想像つかないけど、見られたらいいな。

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帰り、そんな感想を頭の中でグルグル回しながら、軽くご飯を食べていると
隣のテーブルのコントで男の人がやる女の子みたいな喋り方をする子が
詐欺っぽい商売に誘われていた。
世知辛い...。